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スウェーデンの小学校4年生から6年生向けにかかれた社会科の教科書の訳本を読みました。これまでときどき記事に書いてきた本が走馬灯のように思い浮かぶ本でした。というのは、訳者あとがきにもあるように「人として学んでおくべきことを躊躇なく教えて(p187)」いて、現実を「直視させながら、自分で自分の身を守る方法を身に着けさせることに主眼が置かれているように思います(p188)」。社会とは何か、簡潔に噛み砕いて、説明できますか?大人が社会を知るという意味でも、ひとつの参考までに、一読をおすすめします。


book



アマゾンHPより抜粋:
『内容紹介
2016年7月の参議院議員選挙は、投票年齢が18歳に引き下げられた初の国政選挙ということで、若者の政治意識に大きな社会的関心が寄せられました。その結果、10代の投票率は46.8%と、全体の投票率(54.7%)に比べてもまずまずと言えますが、騒がれたわりには低い投票率であったことに危機感を覚えた人も多いことでしょう。

かたや北欧のスウェーデンの選挙においては、全体の投票率は85.8%、若者(30歳未満)の投票率も81.3%に達しています。この彼我の差はいったい何なのでしょうか。スウェーデンの小学校で使われている社会科の教科書には、それを考えるヒントがたくさん書かれています。

例えば、「社会には法律や規則があって、私たちはそれに従わなければならない」という当たり前のことに続いて、「しかし、すべての社会は変化するので、法律や規則は変わるものであり、自分がそれを変えたいと思えば、そのように努力すべきである」と書かれているのです。

また「メディア」の章では、メディアは他人の情報を得るための道具としてよりも、人々が自らの情報を発信するための道具、すなわち「民主制の道具」であると述べます。一例を挙げると、学校のカフェや遊び場が閉鎖されそうになれば、メディアを利用して賛同者を集め、地元新聞に投書し、政治家に会い、デモによって意思表示をするように促しているのです。…以下略(抜粋ここまで)』



小学校のころから、広い視点で世の中を見るように、工夫された教科書のように思いました。たとえば、、、法律と権利の章では、まず(法律ではないが)「世界人権宣言」があり、まずは世界中の人が同じ価値を持っていることを強調したうえで(p176)、スウェーデンの法律について述べていました。

世界人権宣言の第一条
 すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。


そして、義務と権利に話が移ります。権利のページでは、国連の子どもの権利条約を紹介して、労働を強いられる子、学校にいけない子、子ども兵士になった子どもの気持ちを考えるよう促しています(p181)




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話はそれるのですが、メディアの章で、世論を形成する(p42)を読んだときには、写真の桜の木が思い浮かびました。こちらはわが家が現在住んでいるコミュニティ内に何本も植えられている桜の木。どうやら毎春に、伸びる枝を切られ続けて、幹から直接、数えられるほどの葉や花を咲かせて、命からがら生きているという印象。このままだと、数年以内に枯れてしまうのではないでしょうか。。。桜を愛する日本人としては、犬の散歩にでるたび、心にずしんと重いものが溜まっていくような気がします。管理の仕方(育て方)を間違えば、桜(子ども)をダメにしてしまうと育児と重なるような気もして。。。と、何が言いたいのかと申しますと、来春、管理している人を見かけたら、桜の管理法を学んでもらえるようにお願いしてみようと思います。相手への批判ではなく、桜への愛を語ったる!


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